島根県・玉造温泉の白石家(内藤優子社長)は、享保元年(1716)創業の老舗旅館。「女性に優しい花の宿」をテーマに心づくしのおもてなしで迎える。女性客には、色浴衣や浴衣に合う髪飾り、風呂敷を巾着型に結んだ「花ふろしき」を貸し出しており好評だ。昨年4月には、館内に本格エステサロン「青と白のエステ」がオープン。温泉に浸かった後、浴衣で来店できるのもうれしい。
奈良時代に開湯されたという玉造温泉は、美肌の湯として人気。大浴場「織姫」は、樹齢1800年の古代ひのきを使った総古代ひのき風呂で、湯船が肌に優しく、香りが心地よいと評判。黒御影石風呂の大浴場「彦星」と男女入れ替え制。大浴場に続く露天風呂もあり、趣の異なる湯浴みが満喫できる。
料理は、随所に勾玉の嗜好を凝らしたモダンなデザインの食事処「ダイニング magatama」で提供。オープンキッチンで出来立ての料理が楽しめる。しまね和牛や隠岐松葉ガニ、のどぐろ、白イカなど島根・山陰の地物食材を使用。食材だけでなく地元醸造の醤油や味噌、地元養鶏所のネッカエッグや藻塩など調味料まで地元産を使用するのがこだわりだ。
毎晩ロビーで上演される「安芸節民謡ショー」は同館の名物の一つ。演じるのは白石家スタッフによって結成された「白石家一座」。味わい深い郷土芸能が楽しめる。